アトリエスワン

(✨作家 白鳥静香先生読書会✨)

小さきものに限りない愛を 19 ~物語


小さきものに限りない愛を 19 ~物語

白鳥静香著

 

 

 

 

・私たちは物語や小説を読んで、
あるいはドラマや映画を見て感動します。

読んでよかった、見てよかったと思います。

 

 


物語やドラマのなかには悪人もいますし、
理不尽な不幸や、理不尽な苦しみも沢山出て来ます。

物語ではけっして、よいことばかり、
幸せなことばかりが起きるわけではありません。


にもかかわらず、私たちはそれに感動し、

それを「読んでよかった。」「見てよかった。」と思うことがあるのです。

 

 

私たちの心は、

そのように悪人や、不幸や、苦しみを素材としても、

なお、そこにひとつの感動的な物語や、ドラマを見出だすことが
できるのです。

 

 

 

 

もし、私たち自身に幸福であることが可能であるとしたら、

私たちの心がそのようなものであるからではないでしょうか?

 

 

 

 

物語やドラマほど極端ではないとしても、

私たちもやはり、生きていれば必ず、
悪い人や、理不尽な不幸、理不尽な苦しみと出会います。

良いことしか起きないなどという人はひとりもいないのです。

 

 


にもかかわらず、私たちに幸福であることが可能であるとしたら、

私たちに、よいことのなかだけでなく、悪いことのなかにも、

悪人や不幸や苦しみの出てくる物語にも、

感動できるような心があるからであるのでしょう。

 

 

 


私たちの心が、どのような素材からでも、

そこに美を見出だし、美をつくりだすことができるようなものであるから

私たちは幸福であることが可能であるのです。

 

 

 

 

 


世界に美を見出だそうとする心と、幸福ということとは、

とても近くにあることであるのです。